
韓国でJ-POP人気が急速に高まっている。
韓国メディアは、直感的なフックやショート動画向けの「イージーリスニング」楽曲が主流となったK-POPとは対照的に、アナログな感性や物語性、バンドサウンドを持つJ-POPが若い世代を中心に支持を集めていると分析した。
音楽配信サービスKTジニーミュージックによると、2026年上半期(1月1日~6月17日)の韓国内J-POPストリーミング利用量は前年同期比29.5%増加。2024年同期と比べると57.5%増となり、韓国の音楽市場でも存在感を大きく高めているという。
テヨンの『晩餐歌』リメイクが火をつける
最近、この流れに最も大きな火をつけたのが、「信頼して聴けるボーカリスト」として知られる少女時代のテヨンだ。
テヨンが歌唱を担当した「J-POP REMAKE」プロジェクト第1弾音源は、シンガーソングライターtuki.の大ヒット曲『晩餐歌』をリメイクした作品。先月29日の公開直後から韓国の音楽市場を席巻した。
リリース直後には韓国主要音楽配信サービス「Bugs」のリアルタイム・デイリーチャートで1位を獲得。さらにMelon TOP100では13位、HOT100(発売30日以内)では1位を記録するなど、主要チャート上位へ次々とランクインした。
YouTube Musicでも韓国急上昇動画ランキング1位を獲得し、音源・映像の両面で圧倒的な人気を証明している。
今回のヒットは、日本だけでなく世界でも評価された名曲をベースに、テヨンならではのボーカルと繊細な感情表現を加え、韓国語の物語として自然に「文化翻訳」したことが成功要因と分析されている。
音楽業界では、早くも続編プロジェクトや参加アーティストへの期待が高まっている。
NCT WISH、NewJeans ハニもJ-POPを再解釈
J-POPを取り入れたK-POPアーティストの挑戦は、これだけではない。
グループNCT WISHも先月22日、日本の人気グループTRFが1994年に発表したヒット曲『BOY MEETS GIRL』をリメイクして話題となった。
原曲が持つ切ない情緒を残しながら、現代的な爽やかさとハウスドラムサウンドを加え、若い世代へ新鮮な魅力を届けたと評価されている。
また2024年には、NewJeansのハニが東京ドームで松田聖子のデビュー曲『青い珊瑚礁』を披露し、日本と韓国の両国で大きなセンセーションを巻き起こした。
イ・ホンギが語ったJ-POPの魅力
韓国メディアは、こうしたJ-POP人気の背景について、ショート動画を意識した楽曲が増えたK-POPとは異なり、J-POPはエレキギターやドラム、ベースを軸にしたバンドサウンドや、文学的なコード進行、感情を丁寧に描く表現を大切にしていることが若い世代の共感を集めていると分析している。
こうしたJ-POPの魅力について、FTISLANDのイ・ホンギも以前出演したYouTubeチャンネルで次のように語っている。
「J-POPの感性は、今のMZ世代の好みに絶妙に合っているように思う。感情表現をしっかり前面に押し出していて、平凡だったり退屈な音楽スタイルを避けている。特にギターのトーンや質感は、韓国の大衆音楽では簡単に真似できない独創的なアナログトーンを維持しているので、うらやましいと思うことが多い」
日本アーティストの韓国公演も大型化
音楽チャートでの人気はライブ市場にも広がっている。
来年1月には藤井風が韓国最大級の高尺スカイドームで公演を開催予定。Official髭男dismは8月にKSPO DOMEで韓国公演を行い、King Gnuも同会場で約3万人を動員した。
さらにVaundyやback number、CUTIE STREET、近藤真彦、木村拓哉らも韓国公演を予定しており、日本アーティストへの関心はさらに高まっている。
韓国メディアは、この流れを一時的なブームではなく、日本と韓国の音楽文化が相互に影響し合う新たな潮流として紹介している。



